2021年度理事長所信

「先人から受け継いだ伝統を礎に未来に一歩を踏み出そう」

はじめに

雪国青年会議所が産声を上げてから、約40年の月日が流れました。それは先輩諸兄姉が連綿と紡いで来た歴史そのものです。私たちが今、JCバッヂをつけ雪国青年会議所と名乗ることで会話が成立し、スムーズに事業への協力が得られるのも、その歴史の上に築いた功績があってのことと確信します。では、歴史と功績ある青年会議所は、40年間変わらなくて良いのでしょうか。伝統を継承するということは、時代に合わせて変えることであり、守り受け継ぐことだと思います。組織が継続をし、メンバーが修練を積み、リーダーを育成することにより、私たちのまちが変わり始めるのではないでしょうか。 2020年は新型コロナウイルスの影響により、社会の在り方、企業の在り方は一変しました。私たちの活動も例外ではなく、自粛を余儀なくされました。しかし、こういう時にこそ、青年会議所にしか出来ないことがあると確信します。学び舎として変化することを恐れずに、発展的に存続し続けることが必要です。

創立40周年

1981年、「雪国のふるさとに熱き創造の息吹と高き理想の光を!!」の理念の基、雪国青年会議所は設立しました。以来、40年間ひと時も止まることなく、各種事業を通じて、地域の明るい豊かな社会を創造するための運動を続けて参りました。先人が築いてこられた過去に感謝をすると共に、創立周年のあるべき姿を今一度考え、式典の開催方法や記念事業の有無、その在り方を模索し、今できる最高の形で先輩諸兄姉、行政、各種団体に発信をすることにより、これからも未来永劫続く青年会議所が、学び舎として存続していく弾みにしたいと考えます。

今できることからアクションを

2020年、当たり前にあった日常は一変をしました。新型コロナウイルスという脅威にさらされ、多くの企業を始め、生活様式の変容を求められました。各地ではイベントや、行事などの中止を余儀なくされ、明るい豊かな社会を想い描く事が困難な雰囲気さえあります。しかし、私たちの所属する青年会議所はこのような局面でこそ、今まで力を発揮して来ました。愛する故郷に、多くの明るい笑顔を作れる可能性を持つ、私たちが知恵を出し合い、地域資源を活用し、行政、各種団体と協力することで、この大変な時代を乗り切ることが、新たな生活様式の中での指針になる筈です。

地域の力で人口増加へ挑戦

南魚沼市、湯沢町の人口は現在約6万3000人。直近の10年の間に約5000人の人口減少で推移しています。南魚沼市においては、2040年に20歳から40歳の若年人口は8500人との人口統計も出ております。企業はリモートワークの推進や、国も新たな地方創生の策定をしている中、私たちの住む雪国エリアは首都圏からも近く、居住地、また生活の拠点として、魅力ある地域としての可能性を持っています。また、地域からの人口流出も、行政、企業、各種団体の英知によって緩やかにできる可能性がある筈です。この大変な時は、考え方を大きく変えるチャンスと捉え、今一度企業や、地域の持つ特性を活かした、雪国エリアにしか出来ない人口流動の抑え方、また人口増加へと転じる可能性へ挑戦する時と考えます。

新たな仲間と共に

コロナ禍に於いて会員拡大をすることが時代に即しているのか。1949年「新日本の再建は我々青年の仕事である。」から始まる設立趣意書が書かれた当時は、大東亜戦争終戦直後の混沌とした時代であり、私たちが生活をする時代とは、比べようもない日常であった筈です。であるならば、今一度、今の時代に即した活動を通じて、新たな仲間を迎えられるような組織に小さな改善をするべきだと考えます。青年会議所に求めることは、会員が30人いれば30通りの考えがあると思います。しかし、共通して言えることは、現在もこれからも40歳までの限りある時間を、修練を積むという選択を自らの意思で決定をしている事実です。そうであるのであれば、青年会議所に所属している意義を明確に答えられるような組織であるべきであり、その一人ひとりの思う魅力で新たな仲間を迎えられるような組織にしたいと考えます。

限りある貴重な運営資源

青年会議所は単年度制の強みとして、毎年やる気に燃えた委員長により、魅力的な事業が産み出される組織です。反面、色々な事に力が分散されるが故に、その効果が見えづらくなるのではと考えます。選択と集中をすることで、その効果が得られると確信します。限られた資金、限りある時間、貴重な会員数、この運営資源を有効かつ最大限に発揮するためには、やらないことを決め、狭い範囲で力を発揮する事が重要なのではないでしょうか。

結びに

2005年に雪国青年会議所に入会をさせて頂き、約15年の時間が流れました。何も持たない私が、理事長所信を描くに至るには、お世話になった以前の職場の社長にチャンスを頂き、会議所の先輩、仲間、後輩との素晴らしい出会い、そしてご縁あって新天地となった現在の会社、家族のおかげだと確信しています。人生にもしもは無く、過去の決定の結果が今です。これからの雪国青年会議所がどのように発展していくのか、将来のリーダーがどれだけ産まれるのか、同じく今の決定の結果です。同じ時に青年会議所に在籍をしているご縁に感謝をし、明るい豊かな雪国の未来を共に創造して参りましょう。

 

基本方針および重点目標

一、会員拡大15名
一、40周年記念事業の実施
一、40周年の挙行
一、市民を笑顔にする事業の実施
一、雪国地域の生活拠点としての新たな可能性の創造
一、小さな改善の積み重ね