理事長所信2026年度

はじめに

 雪国青年会議所は、創立45周年という節目を迎えます。1981年の設立以来、歴代理事長をはじめとする多くの先輩諸氏が、地域への深い愛情と信念を胸に組織の礎を築き上げ、幾度となく地域に挑戦の芽を育んでこられました。私たちは、まさにその想いの延長線上に立っているのです。
 時代は移り変わり、かつての高度経済成長期や安定した雇用環境から、働き方や暮らし方は大きく変化しました。人材の流動化や勤務形態の多様化、副業・兼業の拡大、核家族化に伴う家庭負担の増加などにより、会員を取り巻く環境は一層複雑化しています。その影響もあり、入会年齢は高くなりつつあり、仕事や家庭との両立が難しく中途退会に至るケースも増えています。現在では、在籍期間3年未満の会員が全体の約50%、5年未満までを含めれば約70%を占めています。そのような中で、先輩諸氏が築いてこられた想いをしっかりと受け継ぎ、次へとつないでいくためにも、私たち一人ひとりが役職や年数にかかわらず当事者意識を持って活動に取り組み、自己の成長を加速させ、組織の発展へと寄与していく必要があります。その一歩が、雪国の未来を切り拓く原動力となるのです。

多様な仲間との共創

 我々は、地域を担う人財を育成し、その成長を社会へ還元していくことを目指しています。多くの会員が集い、学びを通じて成長することで、やがて地域を導くリーダーとなり、持続可能な地域を共に築いていきます。
 近年は入会年齢の上昇により、十分な経験を積む前に卒業や退会を迎えるケースも増えています。だからこそ、より長い時間をかけて学びや経験を積めるよう、若い世代の早期入会を促進することが重要です。早い段階から関わることで、無理なく段階的に成長でき、自己成長と地域貢献の両立を実感しながら活動を続けることができます。結果として退会者の減少にもつながり、一人ひとりの成長の積み重ねが、より強固な組織の成長へとつながっていきます。
 そして、継続的に会員拡大を行うには、一部の人の努力だけで成し遂げられるものではありません。会員一人ひとりがこの組織に誇りを持ち、その運動の魅力を実感していることが何よりも大切です。自らが前向きに活動しているからこそ、大切な人を招きたいという想いが生まれます。全員がその意義を理解し、日々の言葉や行動で体現していくことで、やがて新たな仲間を呼び込み、次の時代を共に創り出す仲間の輪を広げていくことができます。

夢中が育てる成長の連鎖

 青年会議所の魅力は、知識を与えられることではなく、仲間と共に行動し、その中で自ら学びを掴み取ることにあります。例会や事業の構築、地域の方々との関わり、仲間と真剣に意見を交わす時間。そうした日々の活動の積み重ねが、まさに学びの場です。その中で議案づくりに悩み、意見をぶつけ合いながら「修練」を重ね、地域への「奉仕」を体感し、世代や立場、そして地域を越えて「友情」を育むことができます。こうした三信条に根ざした経験の積み重ねこそが、心を動かし、活動に夢中になることができるのではないでしょうか。夢中になるからこそ、人は自ら考え、まずやってみる勇気を持てます。成功も失敗も等しく糧となり、その手応えが自信へと変わり、与えられた役職や立場ではなく、自らの意志で挑戦し続ける姿勢へと繋がります。
 そして、その姿に触れた仲間がまた心を動かされ、新たな挑戦へと歩み出す。こうして生まれる「夢中の連鎖」が、組織を強くし、地域の未来を照らす人材をこれからも輩出し続けていくのです。

心を育む学びの環

 部活動の地域移行により、子どもたちを取り巻く環境は今、大きな転換期を迎えています。これまで学校という枠の中で当たり前にあった活動が地域へと移ることで、その在り方や支え方そのものが問われています。子どもたちは大会での成果や技術の向上以上に、仲間と共に笑い合い、励まし合いながら過ごす時間を求めています。そのかけがえのない時間が失われてしまえば、日常の中で感じていたつながりが薄れ、孤立感や学校への帰属意識が低下し、健全な成長や自己肯定感までもが揺らいでしまうのではないでしょうか。
 本来、仲間と努力を重ね、喜びや悔しさを分かち合いながら、礼儀や協調性を学び、心身を成長させる大切な学びの場です。その根底には「楽しい」と感じる瞬間があり、それが活動を続ける力となっています。私は、この「楽しい」という感覚こそが未来への可能性を広げ、地域に新たな活力を生み出すと信じています。だからこそ、地域全体で安心して仲間と活動できる環境を支え、一人ひとりが自分らしく輝ける仕組みを持続可能な形で根付かせていくことが大切です。

未来の出発点

 1981年、「雪国のふるさとに熱き創造の息吹と高き理想の光を!」という理念のもと誕生した雪国青年会議所は、地域を愛する情熱と未来を見据えた理想を掲げ、志を同じくする先輩方の挑戦によって歩みを始めました。その志は受け継がれ、今日に至るまで幾多の困難を乗り越えながら、新たな風を吹き込み続けてきました。
 創立45周年は、単なる通過点ではなく、設立当初に込められた想いを改めて胸に刻み、積み重ねてきた歴史を振り返りながら、これからも時代の先駆者であり続けるための新たな出発点とすべき節目となります。先人の想いを継承し、これまで関わってくださったすべての方々に感謝を示す場であるとともに、次の50周年を見据えた決意を表明し、我々の覚悟を示す機会でもあります。創立の理念に立ち返り、地域に必要とされる組織として新たな一歩を踏み出す契機といたします。

結びに

 2021年、私は何も分からないまま入会しました。先輩方に導かれ、言われるままに活動を重ねる中で、2023年には委員長を経験し、多くの仲間や地域の方々に支えられながら務めを果たすことができました。もしこの組織に入らず、仕事だけに向き合っていたなら、地域のため、子どもたちのために行動する自分を想像することはなかったでしょう。
 今、私はこの活動があるからこそ、地域の未来を真剣に考えるようになりました。その歩みの中で得た挑戦と成長の経験は、私にとってかけがえのない財産です。そして今では、4人の娘に胸を張って見せられる地域をつくりたい。その一心で活動に取り組んでいます。子どもたちや次世代に希望を示すことは現役世代の責務です。一人だけではできることに限りがありますが、多くの仲間と行政・企業・地域が手を取り合うことで、可能性は無∞限に広がっていきます。地域一丸となり未来を築き、誇りあるふるさとを受け渡してまいります。

 

基本方針および重点目標

一、会員拡大15名必達
一、夢中が育てる成長の連鎖
一、夢を描く機会創出
一、地域共育という新しいかたちの創出
一、45周年記念式典の挙行